2024年度中部支部研究会のご案内

日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部では下記要領にて,研究会を開催いたしますので,お誘いあわせの上奮ってご参加ください。
なお,研究会のみご参加の場合は参加費は不要ですが,懇親会は会場手配のため,お申し込みをお願いいたします。

  • 2024年11月30日(土)15:30~18:00
  • 対面およびオンラインでの開催
  • 愛知大学 名古屋キャンパス 講義棟 L406
  • https://bit.ly/20241130_OR_Chubu
  • URLhttps://www.aichi-u.ac.jp/guide/access#b-407288
    • 鉄道をご利用の場合
      • 「名古屋」駅より徒歩約10分
      • あおなみ線「ささしまライブ」駅下車 歩行者デッキ直通
      • 近鉄「米野」駅下車 徒歩約5分
    • バスをご利用の場合
      • ささしまウェルカムバス「ささしまライブ」下車
      • 名鉄バス「愛知大学前」下車
      • 名古屋市営バス「ささしまライブ」下車
    • 15:30~15:35 開会のあいさつ 桑野 裕昭(中部支部 支部長)
    • 15:40~16:40 「誤り訂正符号をもつデータ通信システムの信頼性解析」
      木村 充位 先生(愛知大学)
    • 16:40~16:50 〈休憩〉
    • 16:50~17:50 「実務につなげる数理最適化」
      梅谷 俊治 先生(株式会社リクルート)
    • 17:55~18:00 閉会のあいさつ 鈴木 淳生(中部支部 副支部長)
  • 名古屋駅周辺にて18:30頃より,懇親会(会費6000円程度)の開催を予定しております。参加ご希望の方は11月15日(金)11月25日(月)〔←延期しました〕までに
    https://forms.gle/EjgFNhUtbWmrB4VN8
    にてお申し込みください。

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  • 講演1
    • 「誤り訂正符号をもつデータ通信システムの信頼性解析」
    • 木村 充位 先生(愛知大学)
    • 通信システムの障害は社会に大きな影響を与えるため,信頼性をどのように確保するかを検討することが重要です.そのため,モデルを構築して信頼性の評価を行い,検討することが必要となっています.今日ではモデルはコンピュータシミュレーション上で構築し,その実験結果によって信頼性の評価がされることが多いですが,システムモデルが複雑化してきている中で,パラメータの変化による評価は根拠を持って議論すことが難しくなっています.それに対して確率モデルを構築して信頼性の評価をすることはその結果について理論的に検討することができます.ここではこれまでの研究成果の中から,マルコフ再生過程を応用した確率モデルを紹介します.特に誤り訂正符号をもつデータ通信システムの信頼性の評価のモデルを紹介していきます.
  • 講演2
    • 「実務につなげる数理最適化」
    • 梅谷 俊治 先生(株式会社リクルート)
    • 最近では、機械学習によるデータ分析の普及にともない、その結果を踏まえた上で意思決定や計画を策定を実現する数理最適化が注目されるようになりました。また、現在では、有償・無償を含めて多くの数理最適化ソルバーが利用できるようになり、現実問題を解決するための有用な手段として急速に普及しつつあります。しかし、企業に数理最適化の専門家は少なく大学から輩出できる人材にも限りがあるため、実務における数理最適化の数理最適化の活用はまだ限定的な範囲に留まっているのが現状です。この課題を解決するため、(1)実務の各段階における問題解決の支援を通じて数理最適化の専門家を育成し、基幹事業に数理最適化を活用する枠組みを創出すること、(2)産業や学術の幅広い現実問題に迅速に対応するための基盤技術となる、高性能かつ汎用的な数理最適化ソルバーを開発することを目標に活動しています。講演では、これらの取り組みをご紹介します。

開催案内 C3POセミナー2024#1

開催案内 C3POセミナー#1

  • 日 時:2024年8月26日(月)15:00 ~ 16:00
  • 場 所:名古屋大学 全学教育棟 SIS2
  • 講演題目:Progress on highly parallel ensemble solvers
  • 講演者:品野勇治 様(Zuse Institute Berlin (ZIB))
    https://www.zib.de/members/shinano
  • 講演概要:The Ubiquity Generator (UG) Framework was initially developed to parallelize advanced branch-and-bound based solvers. With the introduction of version 1.0, UG transitioned into a high-level task parallelization framework, enabling the parallelization of a broad range of state-of-the-art solvers. This framework facilitates the integration of multiple algorithmic implementations into a parallel solver. This presentation will highlight several success stories where UG has been utilized to solve previously intractable instances of Mixed Integer Programming, Steiner Tree, Quadratic Assignment, and Quadratic Unconstrained Binary Problems, as well as to set new benchmarks for Shortest Vector Problem instances. Finally, the most recent developments in the UG Framework will be discussed.
    (講演は日本語)
  • 参加費:無料
  • 問合せ先:小野廣隆(名古屋大学)
    ono[at]i.nagoya-u.ac.jp
  • 「C3PO」について:「C」は中部支部,「3P」は午後3時,「O」はオペレーションズ・リサーチを意味しています。2016年度から開催しております。

第51回日本OR学会中部支部研究発表会・特別講演会のご案内

OR学会中部支部総会・研究発表会・特別講演会・懇親会を以下のように開催いたします.
多くの方のご参加をお待ちしております.
参加される方は,下記のフォームにご登録をお願いいたします.

参加申し込みフォーム:
https://forms.gle/m6QPvDx777iyau9V6

懇親会:
「炭焼馳走屋 萬鳥商店(本山)」にて,個室(テーブル席)で飲み放題付きコース料理(税込5000円)による開催を予定しております.先着20名とさせていただきますので,参加をご希望の方はお早めにお申し込みください.

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日 時
2024年3月2日(土)
ハイブリッド開催
会 場
南山大学Q棟 Q101教室
オンライン参加される方は開催日当日の午前中にZoomリンクを記載したメールをお送りします.
参加費
無料
参加申し込みフォーム:https://forms.gle/m6QPvDx777iyau9V6
スケジュール
支部総会
13:30-14:15
  • 支部総会は,OR学会中部支部の会員(学生会員を除く)のみ参加いただけます.
  • 以降、どなた様もご参加いただけます.
第51回中部支部研究発表会プログラム(○は発表者)

14:30-14:45
キャンパスのOR―国際寮の部屋割り問題・契約電力の最適設定―
〇青井賀容子,鈴木敦夫(南山大学)

14:45-15:00
時間区間ごとに作業時間を配分するソフトウェア・プロジェクト・スケジューリング問題
〇半田拓朗,中出康一(名古屋工業大学)

15:00-15:15
自動搬送機配送計画問題に対する発見的解法
〇平野愛翔,呉偉(静岡大学)

15:15-15:30
鳥羽市定期船を対象とした船舶運用計画の自動生成に関する研究
〇近藤克,脇坂賢(鳥羽商船高等専門学校)

15:30-15:45
物流倉庫における入荷作業プロセスの効率化
〇小林優之介,瀧上昂希(名古屋大学),呉偉(静岡大学),河口信夫,
柳浦睦憲(名古屋大学)

15:45-16:00 休憩

16:00-16:15
積み下ろしを考慮したパッキング問題に対する解法の提案
〇古藤寛隆,小市俊悟(南山大学)

16:15-16:30
マトロイドカーネルに対する不動点が入れ子構造を持つアルゴリズム
〇猪子尚浩,小市俊悟(南山大学)

16:30-16:45
時間拡大ネットワークを用いた信号制御則の最適化
〇古屋宗磨,佐々木美裕(南山大学)

16:45-17:00
グラフ分解に基づく高性能なビール路クエリシステム
〇杉山康恭,小野廣隆(名古屋大学),土中哲秀(九州大学),定兼邦彦(東京大学)

17:00-17:20 休憩

17:20-18:10 特別講演
望ましい改善目標を求めるDEAへの誘い
関谷 和之氏(成蹊大学)

18:20-18:30 表彰式

19:00- 懇親会

特別講演概要

望ましい改善目標を求めるDEAへの誘い

関谷 和之氏(成蹊大学)

Data Envelopment Analysis (DEA)は数理計画モデルによって経営効率性評価・分析する手法である。DEAは評価対象となる組織(個人の)効率値と改善目標を分析結果として提示する。評価対象に応じて、改善目標への要望、分析対象に対する知見や事前情報を考慮して評価・分析できる点がDEAの特徴である。本講演では、最近改善目標を含む改善目標設定を主目的とするいくつかのDEAモデルを対象として、それらの効率性尺度と改善目標の性質を、事例を含めて、紹介する。

2023年度OR学会中部支部シンポジウムのご案内

テーマ:「システム評価の理論・応用とOR」

日時:2023年12月9日(土)13:25-17:10

対面の会場:愛知工業大学 自由が丘キャンパス 本館 2階 202室

交通アクセス:https://www.ait.ac.jp/access/jiyuugaoka/
キャンパスマップ:https://www.ait.ac.jp/guide/assets/docs/guide-campus-jiyuugaoka.pdf

オンライン:Zoom

オンラインの参加:登録いただいた方にzoom会議室のURLをお知らせいたします.

参加申し込み web サイト:https://smms.kktcs.co.jp/smms2/event/orsj/33

プログラム:

13:25-13:30 開会のあいさつ
佐々木美裕(日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部支部長)

13:30-14:30
講演1:「津波避難シミュレータ開発を基本としたデジタル防災の取り組みと防災訓練への活用」
講演者:荒川 俊也(日本工業大学)

14:45-15:45
講演2:「保全数制約のある,同一複数ユニットシステムに対する最適保全政策の近似解析」
講演者:小柳 淳二(鳥取大学)

16:00-17:00
講演3:「ネットワークレジリエンスのモデル化」
講演者:弓削 哲史(防衛大学校)

17:00-17:10 閉会のあいさつ
桑野 裕昭(日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部副支部長)

18:00- 懇親会

参加費:

  • 正会員/特別会員/賛助会員/FMES会員 3000円
  • シニア会員 1000円
  • 学生無料
  • それ以外 5000円

開催前日 12/8(金),当日 9(土)にお申し込みの方は,事務局の対応が不可能なため,ID とパスワードが不明な場合,非会員として参加登録していただくことになります.お早目の参加登録をお願いいたします.

懇親会:

シンポジウム終了後,会場周辺にて懇親会を計画しております.
時間:18:00~,会費:5,000 円(当日現金支払い),場所:会場近辺

懇親会に参加いただける方は、参加申し込み Web サイトの登録先で申請をお願いいたします.会場予約の都合上,12/7(木) までに申込みをお願いいたします.直前の申込みの場合、お断りする場合がございますのでご了承ください.多くの皆さまのご参加をお待ちしております.

※FMES(経営工学関連学会協議会)会員とは,以下の8学会の会員です.
日本経営工学会(JIMA),日本オペレーションズ・リサーチ学会(ORSJ),日本品質管理学会(JSQC),
日本信頼性学会(REAJ),研究・イノベーション学会(JSRPIM),日本設備管理学会(SOPE-J),
経営情報学会(JASMIN),プロジェクトマネジメント学会(SPM)

【講演概要】

講演1:津波避難シミュレータ開発を基本としたデジタル防災の取り組みと防災訓練への活用
講演者:荒川 俊也(日本工業大学)
東日本大震災では約 60%の住民が自動車避難し,「自動車避難しないと助からないという思い込み」「避難場所まで遠い」ということが主な理由であったとされる.その結果,交通渋滞が発生し,津波が渋滞を飲み込む事態も生じた.不必要な車の使用を抑制し,安全な避難のための潜在的なリスク要因を理解することが不可欠である.このリスク要因理解を促すため,我々は,津波避難シミュレータを独自開発した.このシミュレータを宮城県石巻市および愛知県西尾市で運用し,避難訓練に供した.加えて,宮城県石巻市住民の避難訓練データを基にして,クイズ形式のトレーニングアプリを開発し,シミュレータとアプリを併用したトレーニングプログラムの有用性について検証した.本発表では,我々が提案する,シミュレータを活用したデジタル防災のフレームワークと,その効果検証について説明する.

講演2:保全数制約のある,同一複数ユニットシステムに対する最適保全政策の近似解析
講演者:小柳 淳二(鳥取大学)
同一のユニットを複数持つシステムにおいて,ユニットの劣化が離散的である場合を取り扱う,劣化が進むにつれて,保全により,劣化の進行を遅らせることができるが,一度に保全できるユニット数に制約がある場合を取り扱う.コストとしては,保全コスト,ユニットの故障回復コスト,故障放置コストを扱う.有限期間内に総コストを最小にする最適政策をシミュレーションや近似的に最適政策を求める方法について述べる.

講演3:ネットワークレジリエンスのモデル化
講演者:弓削 哲史(防衛大学校)
通信、電力、鉄道などの社会インフラには頑健性とともに、機能停止後の弾力的な運用や、迅速な復旧を遂行しうる能力、すなわち、高いレジリエンス性能が求められる。レジリエンス研究の現状を紹介するとともに、我々が取り組んでいるネットワークに対するレジリエンス評価モデルを紹介する。一般的にレジリエンス評価は、頑健性の評価と、想定した大規模障害が発生した後の復旧に分けて評価することが多いが、大規模障害の発生と、復旧過程をそれぞれモデル化した確率モデルを考え、頑健性と復旧性能を統合したレジリエンス指標について説明する。

SSOR中部支部2023のご案内

OR学会中部支部では,今年も若手研究者の交流イベントSSOR中部支部2023を下記のように開催します.皆様奮ってご参加ください.

名 称 SSOR中部支部2023
日 時 2023年8月22日(火) 13:30~(予定)
参加形式 講演者の方には原則,現地参加をお願いしておりますが,
オンラインでの参加も可能です.
場 所 金沢学院大学 金沢学院サテライト教室
住 所 石川県金沢市南町3-1 南町中央ビル(ジョルナーレ南町) 6F
参加費 無料
申 込 SSOR特設サイトよりお申込みください.
申込締切 7月31日(月) 17:00(講演)8月12日(土)17:00(講演)
8月22日(火) 17:00(聴講)
8月7日(月) 17:00(懇談会18:00開始予定)
問合せ先 金沢学院大学 経済情報学部 桑野 裕昭
kuwano_at_kanaazawa-gu.ac.jp (_at_はアットマーク)

チュートリアル

  • 鳥海 重喜 先生(中央大学 理工学部)
    「時空間でものごとを考えよう」
  • 鵜飼 孝盛 先生(防衛大学校 情報工学科)
    「多数決による施設配置場所決定の数理」

OR学会中部支部研究発表会・特別講演会のご案内


[Update20230228 13:30]研究発表会の一部の発表題目を修正しました。
[Update20230301 17:30]特別講演の概要を掲載しました。
[Update20230302 19:30]特別講演の概要を更新しました。

OR学会中部支部総会・研究発表会・特別講演会・懇親会以下のように開催いたします.
多くの方のご参加をお待ちしております.
参加される方は,下記のフォームにご登録をお願いいたします.

参加申し込みフォーム
https://forms.gle/fAb1wGqAzkFCogtF9

( 懇親会は「くいもの屋わん 本山店」の広めの個室(定員20名)にて開催予定です. お申し込み順で先着20名とさせていただきますので,参加をご希望の方はお早めにお申し込みください.)

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日時:2023年3月4日(土) 12:30開始
ハイブリッド開催

会場:南山大学G棟G28
参加費:無料
(オンライン参加される方は開催日当日の午前中にzoomリンクを記載したメールをお送りします.)

スケジュール:

12:30-13:20 支部総会
(※支部総会は、OR学会中部支部の会員(学生会員を除く)のみ参加いただけます。)
以降、どなたさまもご参加いただけます。
13:30-16:20 研究発表会
16:30-17:20 特別講演1 本間裕大 先生(東京大学生産技術研究所)
17:30-18:20 特別講演2 髙田陽介 様(株式会社オプティマインド)
18:20-18:30 学生表彰式
19:00- 懇親会

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第50回中部支部研究発表会プログラム


13:30-13:45
敵対生成ネットワークによる音楽からの画像生成とその評価に関する研究
○竹村優亮,田地宏一(名古屋大学)

13:46-14:01
深層学習を用いてロボットアームでりんごを収穫する問題に関する研究
○鄒嘉誠,田地宏一(名古屋大学)

14:02-14:17
2種の中継器による端末接続問題
○杜文博,小野廣隆(名古屋大学),土中哲秀(九州大学)

14:18-14:33
ナース・スケジューリングにおけるチーム編成の評価について
○伊藤賢(聖隷クリストファー大学/静岡大学),長谷川孝博,呉偉(静岡大学),炭谷正太郎(聖隷クリストファー大学)

14:34-14:49
無線センサネットワークの階層化ルーティングEEUC/EMUCの改良について
○中村太洲,金子美博(岐阜大学)

14:50-15:00 休憩

15:00-15:15
片切れ交換方式を用いたLPガス容器交換計画に関するケーススタディ
○董航(名古屋大学),岩田弘樹(東邦液化ガス株式会社),若原達朗(東邦ガス株式会社),高田陽介(名古屋大学),
胡艶楠(東京理科大学),小野廣隆(名古屋大学),橋本英樹(東京海洋大学),柳浦睦憲(名古屋大学)

15:16-15:31
公平性を考慮した車両配分に関する研究
○吉田昂太郎,田地宏一(名古屋大学)

15:32-15:47
ロバスト巡回セールスマン問題に対する発見的解法
○長谷川和樹,呉偉(静岡大学),柳浦睦憲(名古屋大学)

15:48-16:03
利用者配分の導入によるポイント・トゥ・ポイント型航空ネットワーク設計モデルの拡張
○日比野尋伯,小市俊悟,佐々木美裕(南山大学)

16:04-16:19
グリーンサプライチェーンにおける小売業者と製造業者の個別最適化モデル
○櫻井航,中出康一(名古屋工業大学)

16:20-16:30 休憩

16:30-17:20 特別講演1:
STEAM教育における大学の可能性
―企業協働型ワークショップにおけるOR教育の実践例―
本間裕大 先生(東京大学生産技術研究所)

17:20-17:30 休憩

17:30-18:20 特別講演2:
社会課題の解決に向けた配送計画システムの開発
髙田陽介 様(株式会社オプティマインド)

18:20-18:30 表彰式

19:00- 懇親会

特別講演概要

【特別講演1】
STEAM教育における大学の可能性
―企業協働型ワークショップにおけるOR教育の実践例―

本間 裕大 先生(東京大学 生産技術研究所)
本講演では,航空路線設計を題材とした中高生向けOR教育の実践に関する活動を紹介する.具体的には,2020-2021年度に東京大学生産技術研究所・次世代育成オフィスと日本航空とが共同で実施した全国の中学生・高校生を対象とするワークショップ[1,2]において,講師として行ったOR教育の実践と教材開発を紹介する.
 ワークショップでは,数理最適化やグラフ理論,待ち行列理論,パレート最適といった,ORにおける具体的な数理手法の基礎を取り上げつつも,より大局的な視点である「社会のバランスを取る大切さ・難しさ」を,中高生へ伝えることを意識した.両年とも残念ながらコロナ禍における完全オンライン開催だったため,動画による事前学習教材や,Excelマクロ機能を用いた航空路線シミュレータなど,個別学習が可能となるよう工夫した.航空路線シミュレータでは,生徒自身が発着空港や運航機材を設定でき,それに応じてリアルタイムで顧客カバー率や平均所要時間,座席利用率や運航コストなどが計算される.当然ながら全ての評価指標を同時に最適化することはできないため,生徒は各指標の関係を自発的に学びながら,各自が考える理想の航空路線を模索することになる.ワークショップ内容は完全動画教材化し,Excelのダウンロードを含めて自由に利用できるよう公開している[3,4].
 Society 5.0社会において主役となる中高生へのメッセージとして,社会における正解が一つではないこと,自らが主体的に考え実行することの大切さを伝えられたことに,本活動の大きな意義があると考えている.
参考文献
[1] ニュース「『日本航空(JAL)×東京大学生産技術研究所 飛行機ワークショップ2020~みんなが作った路線に飛行機を飛ばしてみよう!~』開催」,東京大学生産技術研究所ホームページ.
https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/3610/
[2] ニュース「『日本航空(JAL)×東京大学生産技術研究所飛行機ワークショップ2021~未来の地球を飛行機で繋いでみよう~』開催」,東京大学生産技術研究所ホームページ.
https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/news/3869/
[3] 映像教材「ベストな航空路線をつくってみよう」,ONG STEAM STREAM.
https://ong.iis.u-tokyo.ac.jp/ong-steam-stream/archives/category/2020-02-koukuu
[4] 映像教材「未来の地球を飛行機で繋いでみよう!」,ONG STEAM STREAM.
https://ong.iis.u-tokyo.ac.jp/ong-steam-stream/archives/category/2021-01-airplane

【特別講演2】
社会課題の解決に向けた配送計画システムの開発
髙田 陽介様(株式会社オプティマインド)
物流業界では「物流危機」や「2024年問題」と言われるように物量増加と人手不足が重なることで物流自体の持続可能性が危ぶまれています。
株式会社オプティマインドは組合せ最適化を学ぶ学生が設立した会社であり、こうした物流の社会課題を解決するべく活動をしています。
組合せ最適化技術を社会へ応用する中でぶつかった課題や我々独自の取り組みなどを紹介します。

2022年度OR学会中部支部シンポジウムのご案内

テーマ:「不確実性下での最適化:理論・応用とOR」

日時: 2022年12月10日(土)13:25-17:10

offlineの会場:南山大学 G棟 G30教室(新型コロナウイルス感染拡大状況によっては,
完全オンライン開催に切り替えることもあります.)
交通アクセス:https://www.nanzan-u.ac.jp/Information/access.html
キャンパスマップ:https://www.nanzan-u.ac.jp/CMAP/nagoya/campus-nago.html
onlineの参加:登録いただいた方にzoom会議室のURLをお知らせいたします.

参加申し込みwebサイト:https://smms.kktcs.co.jp/smms2/event/orsj/21

プログラム:
13:25-13:30 開会のあいさつ
佐々木美裕(日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部支部長)

13:30-14:30
講演1:「分離可能想定下の非負行列分解に対するHottopixx法の改良」
講演者:水谷 友彦(静岡大学)

14:45-15:45
講演2:「確率的離散最適化問題に対する適応的最適化」
講演者:福永 拓郎(中央大学)

16:00-17:00
講演3:「Uncertainty and Robustness in Assembly Line Balancing Problems」
講演者:Jordi Pereira Gude(Adolfo Ibanez University)

17:00-17:10 閉会のあいさつ
桑野 裕昭(日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部副支部長)

参加費:
・正会員/特別会員/賛助会員/FMES会員 3000円
・シニア会員 1000円
・学生無料
・それ以外 5000円

※FMES(経営工学関連学会協議会)会員とは,以下の8学会の会員です.
日本経営工学会(JIMA),日本オペレーションズ・リサーチ学会(ORSJ),日本品質管理学会(JSQC),
日本信頼性学会(REAJ),研究・イノベーション学会(JSRPIM),日本設備管理学会(SOPE-J),
経営情報学会(JASMIN),プロジェクトマネジメント学会(SPM)


【講演概要】
講演1:分離可能想定下の非負行列分解に対するHottopixx法の改良
講演者:水谷 友彦(静岡大学)
分離可能想定下の⾮負⾏列分解(Separable NMF)は機械学習や信号処理の分野で登場します.例えば,⽂章データからのトピック抽出やハイパースペクトル画像のミクセル分解はSeparable NMF の計算に帰着することができます.NIPS 2012 においてBittorf らはSeparable NMFの計算⼿法としてHottopixx法を提案しました.Hottopixx法ではSeparable NMF の特徴を線形計画問題でモデル化し,その最適解の情報から⾏列の分解を求めます.Hottopixx法は分解性能に優れていますが,⼀⽅で,事前に⾏列に含まれるノイズの量を⾒積もる必要があり,このことが実応⽤への課題となっています.また,計算量が⼤きいことも課題です.これらの課題に対処するためにHottopixx法の改良を⾏いました.本発表ではその結果を紹介します.

講演2:確率的離散最適化問題に対する適応的最適化
講演者:福永 拓郎(中央大学)
不確実性を含む離散最適化問題に対するアプローチの一つとして,適応的最適化がある.適応的最適化では, 最適化問題のパラメータの一部が確率的に記述されているなどの状況下で,適応的に解を計算する.解の一部を決定した上で,その決定を実行に移す.実行の過程で得られた情報を元に,その後の実行方針を適応的に決めるという過程を繰り返すことで,通常の最適化手法よりも良い性能を達成することを目指している.本公演では,適応的最適化の基礎を解説すると同時に,講演者の研究成果を紹介する.

講演3:Uncertainty and Robustness in Assembly Line Balancing Problems」
講演者:Jordi Pereira Gude(Adolfo Ibanez University)
Assembly line balancing is a classical combinatorial optimization problem. The basic formulation, known as the Simple Assembly Line Balancing Problem (SALBP), tries to assign tasks to workstations according to workload and precedence constraints under throughput maximization or resource use minimization. In this talk, we consider different versions of the SALBP with task times uncertainty, focusing on robust optimization and comparing them to alternative stochastic optimization approaches. A strong focus is given to the challenges and the applicability of the approaches to different SALBP objectives and the challenges raised to solve these problems. To conclude, we raise some research challenges and limitations of the state-of-the-art.

SSOR中部支部2022のご案内

OR学会中部支部では,今年も若手研究者の交流イベントSSOR中部支部2022を下記のように開催します.

昨年度に引き続き「オンライン」開催です.Zoomミーティングを使用します.

皆様奮ってご参加ください.

イベント名: SSOR中部支部2022オンライン
日時:  2022年8月27日(土)
参加費: 無料
申込先: https://forms.office.com/r/c7Gy1v9NT0

プログラム
配布用プログラム(PDF)

13:30-13:35 開会挨拶(岐阜大学 金子美博 OR学会中部支部幹事)

13:35-13:50 山中健照,奥田隆史(愛知県立大学):多様な人々を想定したハイブリッド型避難訓練の提案
13:50-14:05 小野航,奥田隆史(愛知県立大学):マルチエージェントシミュレーションを用いた品定めが売上に与える影響の分析
14:05-14:20 大平修司,金子美博(岐阜大学):無線センサネットワークでのFirst death node time の改良に対する数理計画法的アプローチ
14:20-14:35 宮川 啓吾,謝 艾伶(名古屋大学),呉 偉(静岡大学),柳浦 睦憲(名古屋大学):ドローンを用いた地方郵便配達問題に対する発見的解法
14:35-15:00 長谷川和樹,呉偉(静岡大学):ロバスト巡回セールスマン問題に対する発見的解法

15:00-15:20 休憩

15:20-15:45 安井一真,奥田隆史(愛知県立大学) 運動時間と休憩時間を加味した鬼ごっこの分析
15:45-16:10 工藤 友泰,奥田隆史(愛知県立大学) 機械学習を用いた有限容量直列型待ち行列システム性能評価のための教師データ構成の検討
16:10-16:35 日比野尋伯,小市俊悟 古田壮宏,佐々木美裕(南山大学) 新規参入規制と会社間の協力関係を考慮した航空ネットワーク設計モデルの分析
16:35-16:40 閉会挨拶(南山大学 佐々木美裕 OR学会中部支部長)

17:00-19:00 オンライン懇親会

2022年度中部支部講演会のご案内(2022/6/25)

6/25(土)に支部講演会を開催いたします.

今年も2名の講演者をお招きして開催いたします.
コロナも徐々に収まりかけているようですが,近いうちに対面開催が
可能となることを願いつつ,今回は講演会,懇親会ともオンライン開催
とします.

参加登録された方にzoomの情報をお知らせしますので,
以下のサイトからご登録をお願いいたします.

参加登録サイト: https://forms.gle/T3QpHv5X6Xj5r5nq8

連絡が遅くなって申し訳ありませんが,皆様のご参加をお待ちしております.

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● 日程とスケジュール: 6/25(土)
15:30-16:30 小形 優人 氏
集合最適化における集合の比較方法とその双対表現について
16:45-17:45 藤原 洋志 氏
線形計画法による一方向通貨交換問題の解析
18:00- 懇親会

● 講演概要
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小形 優人 氏 (金沢学院大学経済情報学部経済情報学科)
講演題目:
集合最適化における集合の比較方法とその双対表現について
概要:
集合最適化とは集合値の目的関数(ベクトルから集合への写像)を最適化する
研究分野である.集合最適化問題は一般に線形位相空間上で定義され,注目する
集合が有限あるいは有界とは限らない.そのため,集合値解析の観点に基づく
集合値関数の研究や,集合間の優劣を決める集合値不等式の研究が盛んに行われ
ている.本発表では,最も基本的な集合値不等式と劣線形分離を利用した優劣の
判定方法について紹介する.また,凸多面集合に限れば集合の優劣が有限回の
ステップで計算可能であることを説明する.

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藤原 洋志 氏(信州大学工学部電子情報システム工学科)
講演題目:
線形計画法による一方向通貨交換問題の解析
概要:
本講演では講演者らの論文 “One-Way Trading Problems via Linear
Optimization” (OR学会論文賞受賞)を紹介する.論文概要は次のとおりである.
一方向通貨交換問題は,変動する交換レートを参照しつつ,ゲーム開始時に与
えられたドルを円に交換し,ゲーム終了時になるべく多くの円を得ることを目
的とする問題である.交換は,ドルから円への一方向のみ許される.ゲームは
前ぶれなく終了し,その時点で残ったドルはすべて強制的に最低レートで円に
交換される.この問題に対する最適アルゴリズムは,El-Yanivら(2001)によっ
てすでに確立されている.本論文は,この問題を無限次元の線形計画問題とし
て定式化する.そして,El-Yanivらのアルゴリズムが最適であることを,弱双
対定理を用いて再証明する.本論文の解析は,無限次元の線形計画法がアルゴ
リズム設計のための強力な道具となることを示す具体例を与える.

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● 参加登録
以下のサイトより事前に参加登録をお願いいたします.ご登録いただいた方に
講演会と懇親会のzoom情報をお知らせいたします.

参加登録サイト: https://forms.gle/T3QpHv5X6Xj5r5nq8

OR学会中部支部総会・研究発表会・特別講演会・懇親会のお知らせ

OR学会中部支部総会・研究発表会・特別講演会・懇親会のお知らせ

[2022/2/25Update]研究発表会の発表の題目を一部修正しました。
[2022/2/24Update]特別講演の講演概要を追加しました。

以下のように開催いたします. 多くの方のご参加をお待ちしております.
参加される方は,下記のフォームにご登録をお願いいたします.

参加申し込みフォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeacWDphSZp5CE31MUXYLBZfnxXlWBClRla3YX64elIamopIg/viewform
# 支部総会のZoom情報は別途お知らせいたします

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日時:2022年3月5日(土) 13:30開始
オンライン(Zoom)による開催

スケジュール:
13:30-14:20 支部総会

14:30-17:30 研究発表会

17:50-18:40 特別講演 鈴木正昭先生(中京大学)

18:40-18:50 学生表彰式

19:00-21:00 懇親会

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第49回中部支部研究発表会プログラム

14:30-14:45
さらし端末回避のための無線センサネットワークルーティングに関する研究
○三宅嵐斗,大平修司,金子美博(岐阜大学)

14:45-15:00
無線センサネットワークにおける最短木ルーティングの優位性
○奥村真由,金子美博(岐阜大学)

15:00-15:15
最大リグレット最小最短路問題に対する反復局所探索法
○寺本光貴(名古屋大学),呉偉(静岡大学),柳浦睦憲(名古屋大学)

15:15-15:30
確率的な移動・サービス時間をもつ配送計画問題に対する発見的解法
○本田優介,中出康一(名古屋工業大学)

15:30-15:45
配送計画の最適化 -ある企業の事例-
○小林友哉,鈴木敦夫(南山大学)

15:45-16:00 休憩

16:00-16:15
大学における時間割編成問題への整数計画法の応用
○石原範和,茨木智(名古屋市立大学)

16:15-16:30
スポーツスケジューリングにおける残存影響度最小化問題に対する発見的解法
○曹贇健(名古屋大学),呉偉(静岡大学),柳浦睦憲(名古屋大学)

16:30-16:45
小直径グラフにおけるL(p,q)-ラベリング
○杉山康恭,土中哲秀,小野廣隆(名古屋大学)

16:45-17:00
マルチエージェントシミュレーションによる並列待ち行列を平滑化する仕掛けの検討
○小野航,奥田隆史(愛知県立大学)

17:00-17:15
多様な移動体の混在に対応した交通ルールのPoC
○山中健照,兵藤悠也,奥田隆史(愛知県立大学)

17:15-17:30
短寿命商品の納品体制における発注政策
○清野翼,中出康一(名古屋工業大学)

17:30-17:50 休憩

17:50-18:40 特別講演:「医療診断・治療の最適化へ向けて ―機械学習とシミュレーションによる脳動脈瘤診断―」
鈴木正昭先生(中京大学)

講演概要
CT/MRI画像や生化学検査結果、病歴といった医療情報に対して機械学習・AI技術を適用し、医師の診断や治療における意思決定を支援する試みが盛んに行われている。一方、計算機性能、アルゴリズム、および解析結果のV&V(Verification & Validation)技術の向上により、個々人の身体的特性・症例に応じた高精度な力学シミュレーションが可能になってきている。例えば、患者毎の脳血管形状に基づく脳血流シミュレーションを行うことで、血液の流速や血管壁面の応力といった詳細な血行動態をバーチャル計測することができる。本発表では、脳動脈瘤診断を例として、医療情報と力学情報を機械学習により統合的に解析し、個々人のリスクに応じた合理的で最適な診断・治療を実現するための取り組みを紹介する。

18:40-18:50 学生表彰式

19:00-21:00 懇親会