日本OR学会中部支部ニュース 平成13年度 第3回

事務連絡

(1) 日本OR学会中部支部メイリングリストのお知らせ.
 日本OR学会中部支部のメイリングリストが構築されています.アドレスは,次のようになっております.
        or-chuubu[at]iq.nanzan-u.ac.jp

(2) メイリングリストへの登録のお願い.
 郵送による支部ニュースの配送は,経済的な問題だけでなくかなりの労力を必要とします.そのため,郵送による支部ニュースの配送は,年数回に限定せざるを得ません.
 一方,電子メイルによる配送は,速報性にとみ,随時,支部会員に最新のニュースをお知らせできます.
 今後の支部ニュースは,このメイリングリストを利用した電子メイルと郵送とで配送いたしますが,できる限り電子メイルによる配送を行いたいと考えております.
 電子メイルによる支部ニュースの配送に御協力いただける方は,事務局宛(ohi[at]system.nitech.ac.jp)電子メイルでご連絡をいただきたくよろしくお願い申し上げます.
 また,支部会員間の迅速な情報交換にこのメイリングリストをご利用いただければ幸いです.

(3) 中部支部のインターネットホームページのURLは以下のようになっております.
    http://www.iq.nanzan-u.ac.jp/members/ano/orsj/orsj-chubu.html

 支部のニュースは,随時このホーム頁にも掲載されます.

(4) 支部ニュース掲載記事のお願い.

 支部ニュースに掲載を希望される記事がありましたら,電子メイルで事務局までお送りください.

研究会,講演会のお知らせ

第25回日本OR学会実施賞授賞記念講演会

講演者: 日本ガイシ株式会社 人事部 人材開発担当部長  飯田 次生

日時:  平成13年9月29日(土)午後2時-午後4時

場所:  名古屋工業大学2号館3階301号室(F3講義室)

講演題目:日本ガイシにおけるOR活動奮戦報告

講演概要:この度,当学会中部支部長の名古屋工業大学・大野先生の大変なお骨折りとご指導により,当社が2000年度の第25回日本OR学会実施賞を授賞いたしました.
 当社におけるOR的?活動は,内容はともかく,歴史的にはかなり古く,システム部門を中心として組織的に1960年代後半からはじめております.
 内容的には,システムエンジニアリングの一環としての主要原材料の在庫管理にはじまり,各種不良解析,需要予測,生産計画,損益シミュレ-ション等とかなり多面に亙っております.
 今回の当報告では,過去扱ってきた主に製造業特有の様々な問題の概要とそのアプロ-チのプロセスの一端をご紹介したいと存じます.
 併せて,QCやIEに比べて,近年じり貧?状況にある「実業界でのOR活動」のあり方にも言及できたらと思います.
日本ガイシのインターネットホームページのURL: http://www.ngk.co.jp

報告 2001年度第一回中部支部研究会

 7月26日(木),午後5時より名古屋工業大学F3教室において,2001年度第一回中部支部研究会が開催された.今回の講演者は2名.

 最初は南山大学数理情報学部の尾崎俊治氏で,タイトルは「発注取替えモデルについて」.これは本年6月のフランスでの発表に基づかれたものである.まず黒板を用いて本講演の土台となる年齢取替問題の説明から入られ,最適取替年齢を求めるには期待費用最小化とアベイラビリティ最大化の2つのアプローチがあることを示された.約20分後,本講演の主題に入る.発注取替モデルは,アイテムの故障直後には取替えができず,取替えには遅れを伴うモデルの1つで,その目的は在庫が許された下での,コスト有効性(Cost-Effectiveness)を最大にする在庫発注及び取替時点を求めることにある.従来の取替モデルを一般化したモデルであるため,従来のモデルにおける最適取替年齢だけでなく,取替部品の在庫期間も決定せねばならない.得られた結論は,ある条件の下では,最適在庫期間はゼロまたは永遠に,となる.すなわち,取替部品は在庫を持たないか,永遠に持ち続けることが最適政策となり,結果として従来のモデルに帰着されることを示された.

 続いて京都大学大学院情報学研究科の梅谷俊治氏.氏は「段取り替えを考慮したカッティングストック問題に対する列生成法の提案」をテーマに講演を行った.カッティングストック問題は,素材産業においてしばしば現れる組合せ最適化問題のひとつである. 本講演では,カッティングストック問題を線形計画問題の拡張として捉えた従来研究の流れを解説した後に, 提案手法について説明が行われた. 提案手法に関しては, メタ戦略に基づくカッティングストック問題のアプローチにおいて, 近傍の構築および探索の効率向上の手法を中心に説明が行われた.発表後には, 提案されたアルゴリズムの多次元の問題への応用などについて多数の質問があり,また,実際にどのような場合において段取り替えが生産コストに大きく影響するのかについて,活発な議論が行われた.

日本OR学会中部支部 事務局
名古屋工業大学生産システム工学科内
大鋳 史男

〒466-8555 名古屋市昭和区御器所町
TEL 052-735-5393
FAX 052-725-5401
Email ohi[at]system.nitech.ac.jp