第322回 「待ち行列研究部会」
日時:令和7年6月21日 14:00~17:00
場所:ハイブリッド (東海大学 品川キャンパス 1号館2階 1-2会議室 & オンライン)
※詳細な経路については,本部会のトップページもご覧ください.
★★★★★★★★★★ 参加申し込みフォーム★★★★★★★★★★
https://forms.gle/yxw3YpnNEThz3iFw8
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
■ 講師とテーマ
1. 竹居 正登 (横浜国立大学)
タイトル:エレファントランダムウォークの極限挙動
概要:
1次元格子上の離散時間ランダムウォークで,次のように推移するものを考える;ある時刻までの左右の動き方の履歴全体からひとつを選び出し(思い出し),次の時刻には,確率pで思い出したのと同じ向きに,確率1-pで思い出したのとは逆向きに動く.特に,過去の履歴全体から一様な確率でひとつを思い出す場合は「エレファントランダムウォーク」と呼ばれ,p=3/4を境にウォーカーの長時間挙動に大きな変化が起こることが示されている.本講演ではこの基本モデルの性質について概観した後,過去の履歴の思い出し方が一様ではないように変形した場合にウォーカーが示す極限挙動について,Rahul Roy氏(Indraprastha Institute of Information Technology), 種村秀紀氏(慶應義塾大学)との共同研究で得られた結果を紹介する.
2. 河西 憲一 (群馬大学)
タイトル:有限呼源再呼モデルの再検討
概要:
本発表では再呼のある待ち行列モデルを検討する.単一窓口でサービス時間が一般分布に従う場合を考察するが,呼源の数は有限であるとし,呼の発生間隔は指数分布に従うとする.再呼の発生間隔が指数分布に従う場合,再呼回数分布を数値的に評価するアルゴリズムを提案する.再呼の発生間隔が指数分布以外の場合も検討し,再呼の発生間隔分布が性能指標に与える影響を計算機シミュレーションで評価する.