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2021-07-13
日時: 2021年7月13日 (火) 13:30--15:00
会場: Zoom によるオンライン開催
参加費用: 無料
事前申込: 以下のフォームより,7月11日 (日) までにご登録をお願いいたします.
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdFxAq5aepsNKehtxIFJ1uYwuVTpTeu2YAyG3rlv58dSMdkpw/viewform
ご登録いただいた方にのみ,開催 URL を事前にご連絡いたします.
講演者: 田中 俊二(京都大学 国際高等教育院/大学院工学研究科)
題目: 積み替え問題とその周辺
概要: 多数の荷物を限られたスペースに保管する場合,何層にも積み重ねるの
が一般的である.しかし,下層の荷物を運び出すには,その上に積まれた荷物
を別の場所に積み替えなければならない.その際,次に運び出す荷物の上に積
み替えてしまうと,再びその荷物を積み替えなければならなくなる.したがっ
て,荷物を運び出すのに必要となる積み替え作業を減らすためには,積み替え
先をうまく選ぶことが重要である.このような荷物の積み替えに関する研究は,
おもにコンテナターミナルにおけるコンテナを対象として,これまで数多く行
われてきた.その代表例に,コンテナ(ブロック)積み替え問題,コンテナ整
列問題がある.コンテナ積み替え問題は,コンテナをすべて運び出す際に必要
となる積み替えの手間を最小化する問題,コンテナ整列問題は,積み替えなし
に運び出せる配置へコンテナを積み直す問題であり,いずれもNP困難であるこ
とが知られている.本講演では,これら問題や類似の問題に対する研究動向を
概観するとともに,効率的な解法を目指した我々の研究を紹介する.
主査: 牧野 和久(京都大学)
幹事: 山口 勇太郎(九州大学),森本 陽(三菱重工業(株))
Website: https://sites.google.com/site/supersmartsocietysystem/
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2021-07-17
日時:令和3年7月17日 14:00~17:00
場所:オンライン
テーマと講師
1.コンテンツ再配置によるICNルータのFIB集約
上山 憲昭(立命館大学)
コンテンツやIoTデータを効率的に配信できる新しいネットワークアーキテクチャとして,情報指向ネットワーク(ICN: information-centric networking)が注目されているが,コンテンツの名称は場所に依存しないため,ICN ルータの転送テーブル(FIB: forwarding information base)のエントリ集約は困難である.一方,インターネットではCDN (content delivery network)が,ユーザの配信品質を向上しネットワーク内のトラヒック量を削減する技術として広く用いられているが,CDNのこれら目的はICNにより達成される.そこで本研究では,CDNをICNのオリジナル提供プラットフォームとして位置
づけ,CDNのキャッシュサーバにコンテンツのオリジナルを,ICNルータのFIBのサイズを効果的に削減するよう配置する技術について述べる.
2.マルコフ変調ランダムウォークにおける占有測度の漸近特性とその応用
小沢 利久(駒澤大学)
スキップフリーなマルコフ変調多次元ランダムウォーク (マルコフ加法過程) の非負領域における占有測度 (非負領域から離脱するまでの平均訪問回数) の裾の任意方向における減衰率を行列解析法を駆使して求める。この減衰率は、多次元準出生死滅過程 (QBD過程) の定常分布の裾の任意方向における減衰率の上限を与えるものであるが、減衰率の正確な値は境界の影響を考慮して求める必要がある。2次元の場合は、既に得られている軸方向での漸近特性の結果を援用することで何とか得られると考えている。3次元以上の場合は、相集合が加算であることが解析のネックとなる。ここについては、解析の道標となる予想を示す予定である。