第321回部会 (5月17日) の開催案内

第321回 「待ち行列研究部会」

日時:令和7年5月17日 14:00~17:00
場所:ハイブリッド (東海大学 品川キャンパス 1号館2階 1-2会議室 & オンライン)
※詳細な経路については,本部会のトップページもご覧ください.

★★★★★★★★★★ 参加申し込みフォーム★★★★★★★★★★
https://forms.gle/1Q4tpzVPLFQDoHrJ9
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■ 講師とテーマ

1. 高田 寛之 (山陽小野田市立山口東京理科大学)

タイトル:山陽小野田市の若者の転入出要因分析

概要:
本研究は山陽小野田市企画部企画課から依頼のあった少子高齢化や過疎化といった市が抱える問題に 対する要因分析に関する事例研究である。ここでは特に若者世帯の転入転出に焦点を当て、その要因を提供された転入転出時の匿名アンケートの回答(全年代3000レコードうち20~30代世帯2500レコード)から、転入や転出それぞれに効く変数の候補を調べた。アプローチの概要は、転入と転出を推測する識別問題と捉え機械学習し、予測精度の高い学習済モデルに対して、説明変数が持つ識別性能に関する貢献度(Shapley値)を求めた。
若者世帯の転入に反応した説明変数は「親族が近くにいる」「一軒家の持ち家がある」「通勤・通学の交通の便」「土地・家がある」「職場がある」「生活・住宅環境が良い」であった。一方、転出は、住み替え(その他)が反応した。

 

2. 恐神 貴行 (IBM東京基礎研究所)

タイトル:AIエージェントの安全性

概要:
近年、大規模言語モデルを基盤として、自律的に行動するAIエージェントの技術が急速に発展している。これらのエージェントは私たちの生活に大きな利便性をもたらす一方で、社会的なリスクや安全性への懸念も指摘されている。本講演では、場合によっては人類滅亡の危険性さえ論じられるAIエージェントのリスクについて概観し、その性質を理解し制御するためのアプローチを議論する。特に、AIエージェントが自律的に行動する時間が長くなることで、リスクが急激に増大する可能性があることを、経験的な結果を交えて示す。また、こうしたエージェントの安全性を多面的に保証するために必要なテスト戦略を、多腕バンディット問題の枠組みに基づいて定式化し、漸近的に最適なオンライン学習アルゴリズムについて議論する。