第101回研究会

  • 日時:2023年9月2日(土)13:30– 16:20
  • 会場:Zoom でのオンライン開催
  • 参加申込:下記のリンクから参加申込を行ってください。締切終了後に、登録のメールアドレスへ Zoom ミーティングの情報をお送りします。
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  • 申込締切:2023年9月1日(金)23:59
  • 講演1(13:35 — 14:45)
    • 講演者 :石田 凌 氏(東京工業大学大学院)
    • 講演題目:CO2 排出量を考慮した47都道府県の生産効率性分析
    • 講演概要:地域経済の生産性とその経年変化を計測し評価することは、地域経済政策の議論にとって有用である。従来の生産性指標は、労働、資本、エネルギー、材料をインプットとし、国内総生産(Gross Domestic Product: GDP)や地域内総生産(Gross Regional Product: GRP)をアウトプットとして計測されることが一般的である。しかし、そのような生産性指標は、GDPやGRPに依存し、生産活動が環境に与える影響や、人々の暮らしの幸福度に寄与する活動の影響を捕捉できないという課題がある。本研究では、3段階の分析を通じて、従来の生産要素にCO?排出量(望ましくないアウトプット)と幸福度指標(望ましいアウトプット)を順次導入する。分析にはSueyoshi and Yuan(2017)で提案されたDEA intermediate approachに加え、それを基に提案された2つのモデルを用いる。それらから各都道府県の生産効率性の変化を計測し、モデル間の違いに着目することでその要因を探る。分析期間は2007年から2018年の12年であり、取得可能な最近年のデータを用いる。最後に残された課題について述べる。
  • 講演2(15:00 — 16:10)
    • 講演者 :加葉田 雄太朗 氏(長崎大学)
    • 講演題目:多目的最適化問題の幾何学と混合分布
    • 講演概要:単目的最適化問題(目的関数が一つの場合の最適化問題)は、基本的には関数の最大最小問題として扱うことができて、その最適解の意味は明快である。一方で、多目的最適化問題(目的関数が複数の場合の最適化問題)では、一般には目的関数の間のトレードオフが生じるために、最適解の意味はそれほど明快ではない。本講演では特に特異点論や微分幾何学に基づいて多目的最適化問題におけるパレート解の幾何学及びその混合分布での応用についての研究を紹介する。本発表は、植木優夫氏(長崎大学)、内田誠一氏(九州大学)、松本拡高氏(長崎大学)との共同研究の内容を含む。

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