日時:2025 年 9 月 8 日(月) 13:30–18:00(開場は 13:00 頃)
開催方法:対面およびウェブ会議システム Zoom によるハイブリッド開催
対面会場:国立情報学研究所 (NII) 12 階 1208 号室
講演1
– 講演者:東悟大氏(青山学院大学)
– 講演題目:二次制約付き二次計画問題に対する半正定値計画緩和の厳密性とその応用
– 講演概要:半正定値計画緩和は,NP困難な非凸最適化問題や離散最適化問題に対する有力な近似的計算手法の一つである.特に,非凸な二次計画問題に対しては,最適値をなるべく保ったまま緩和する手法が従来より検討されてきた.本講演では,二次制約付き二次計画問題とその半正定値計画緩和の最適値が一致する場合があることに着目し,そうした一致(厳密性)が保証される近年の理論的条件について解説する.また,最適化問題に内在する疎性構造に基づく分解を通じて,異なる種類の緩和問題の性質についても議論する.さらに,ニューラルネットワークの安全性検証問題などの具体的応用を背景とした問題に焦点を絞り,それらに対する緩和の厳密性解析について紹介する.本講演の内容は福田光浩氏,Sunyoung Kim氏,山下真氏との共同研究成果に基づくものである.
講演2
– 講演者:土屋平氏 (東京大学)
– 講演題目:適応的オンライン凸最適化とゲーム理論・強化学習への応用
– 講演概要:オンライン凸最適化は凸最適化の逐次的な定式化であり,プレイヤーの意思決定により定まる逐次的観測から累積報酬最大化を目指す枠組みである.オンライン凸最適化はその単純な枠組みながら,機械学習や最適化の多様な領域でその有用性が認識されてきた.本講演ではまずオンライン凸最適化の基礎を概観する.そして,オンライン凸最適化における累積報酬最大化と,ゲーム理論・ミニマックス最適化における均衡学習,強化学習における最適方策の学習との関係を論じる.最後に,ゲーム理論においてプレイヤーの戦略的な逸脱や観測への汚染に対して頑健に動作する学習ダイナミクスと,時変な選好データに基づくオンライン強化学習アルゴリズムに関する最新の研究成果を紹介する.
参加費:無料
参加資格:自由(会員/非会員不問)
参加申込:
– 対面参加:申込不要です。
– オンライン参加:こちらのフォームからお申し込みください
なお、本研究部会の最新情報は研究部会のウェブページでご覧いただけます。
主査:林俊介(法政大学)
幹事:藤井海斗(国立情報学研究所)