【開催案内】(8/6)「評価のOR」第108回研究会

第108回研究部会を下記の通り開催いたします.

参加をご希望の方は, 8月5日(火)18:00までにご登録いただけますと幸いです.

多くの方のご参加をお待ちしております.

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・開催日程:2025年8月6日(水)14:30〜18:00頃

・開催方式:ハイブリッド (早稲田大学西早稲田キャンパス 51号館6階 06-04ゼミ室&Zoomオンライン)

・申込方法: 以下のフォームより, 申込期限までにご登録をお願いいたします.

  【申込期限:8月5日(火)18:00 】

 https://forms.gle/G8Y4M73R7ajMxKgg7

・講演1(14:30〜15:30)

講演者: 齋藤 翔太氏(群馬大学)

講演題目:ベイズ機械学習ライブラリBayesML

講演概要:BayesMLは、早稲田大学データ科学センターの中原講師が中心となり、私も開発に携わっているベイズ機械学習ライブラリです( https://bayesml.github.io/BayesML/ )。これは、代表的なベイズ機械学習モデルとそれに対する推論アルゴリズムを実装しているオープンソースPythonライブラリであり、すべてのモデルを統一的なインターフェースで実装しています。このインターフェースにはベイズ決定理論の基本構造が反映されており、事前分布からのパラメータ生成、データ生成モデルからのデータ生成、データに基づくパラメータ事後分布の更新、パラメータ事後分布を用いた予測分布の導出、損失関数の設定に応じたパラメータ推定や新規データの予測などを直感的に記述、実行できるようになっています。また、モデルの特徴を確認しやすいように、可視化するためのメソッドも実装されています。本講演では、デモンストレーションを交えながら、BayesMLについて紹介します。

・講演2(16:00〜17:00)

講演者: 増山 博之氏(東京都立大学)

講演題目: 重要度評価のパラダイムシフト―PageRankからPureRankへ

講演概要:PageRankはネットワークノードに対する代表的な重要度指標であり、重要性の再帰的定義 (RDI: Recursive Definition of Importance) に基づく。当初インターネット検索のために開発されたPageRankは、インフルエンサ分析、遺伝子ネットワーク解析、推薦システムなど、幅広い分野で応用される。しかし、PageRankは、テレポーテーション(任意のノードへランダムにジャンプする挙動)の発生頻度を制御するための自由パラメータ「ダンピングファクタ」を含む。このダンピングファクタの設定法に関する議論は長年続けられているが、理論的かつ普遍的な方法論は未だ存在せず、その選択は経験的・恣意的な判断に委ねられる。加えて、ネットワークの構造によっては、ダンピングファクタの僅かな変化がノードランキングを大きく変動させることもある。本講演では、PageRankが抱えるこれらの課題を克服し、ネットワーク構造からノード重要度を一意に決定する新たな評価指標「PureRank」を紹介する。PureRankは、(i) 強連結成分分解によりノードを再帰的 (Recurrent)・過渡的 (Transient)・終端的 (Dangling) の3クラスに分類し、(ii) クラス毎に局所重要ベクトルを求め、(iii) それらをRDI原理に基づき統合して大域的な重要度スコアを算出するアルゴリズムである。また、ネットワークに関する事前知識と分析目的を反映したパーソナル化によって、PureRankは、恣意的な設定を避けつつ柔軟な応用にも対応する。本講演では、ネットワークノードの重要度評価における「経験的・恣意的なパラメータ調整からの脱却」というパラダイムシフトの理論的背景と、「評価のOR」に関する新たな展望について論じる。

・参加費用: 無料

当日の詳細については, 下記の研究部会HPをご覧ください.

/hyoka/workshop_108

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以上, よろしくお願いいたします.

 

常設研究部会「評価のOR」

主査:伊豆永 洋一(九州大学)

幹事:王 緒(群馬大学)