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「ヘルスケアのOR」第15回研究会
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各位
ヘルスケアのOR研究部会幹事の小笠原悠(都立大)です.
この度,ヘルスケアのOR研究部会ではハイブリッド形式にて
第15回研究会を大阪で開催します.本研究会は学生発表会と
なっておりますが,最後に阪口昌彦先生による講演も行われます.
当日は会場近くで懇親会も予定しておりますので,ご興味のある方は
是非オンサイト参加のご検討をお願いします.
参加を希望される方は以下のリンクより参加登録を
行ってください.
https://forms.gle/WktxZcejrcsSWeGY6
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■「ヘルスケアのOR」第15回研究会
・日時
2023年7月22日(土)14:00~17:25
(ログイン開始可能時間:13:45)
・場所
大阪電気通信大学寝屋川キャンパス
A号館(OECUイノベーションスクエア)1階コンベンションホール
https://www.osakac.ac.jp/institution/campus/neyagawa/
https://www.osakac.ac.jp/institution/campus/access/
オンライン(Zoom)
※オンラインにて参加登録した方に追ってURLをお知らせします.
・プログラム
– 14:00-14:25
寿命の延伸及び健康の維持に対する社会的価値
~社会経済データを用いたVSLによる評価~
谷澤友亮(東京理科大学)
概要: 近年日本では高齢化が進んでおり,社会保障費の増大が問題
視されている.そこで,社会保障費を抑える面で現在重要視されて
いるのが健康寿命である.健康寿命を伸ばすことで社会保障費を抑え
るだけでなく,個人としての効用(喜び)を上げることができると考え
られている.しかし,健康寿命を延ばすには費用がかかるため,政策
や事業を進めるには健康寿命を延ばすことでどれほどの効果・価値が
生まれるのか調べる必要がある.そこで本研究では健康の影響及び今
後の死亡リスクを踏まえたVSL(統計的生命価値)を社会経済データを
用いて日本の傾向を分析評価する研究である.
– 14:25-14:50
顕示選好法による統計的生命価値の測定 -ヘドニック賃金法を用いて-
新井康太(東京理科大学)
概要:安全を守ることやリスクを削減するために様々な施策が講じら
れている.政策に費やせる資源は限られており,立案する際,リスク
を削減する価値があるのかを認識することは重要となる.そのため,
統計的生命価値(value of a statistical life: VSL)の測定が必要
となる.VSLの測定方法として顕示選好法がある.顕示選好法は人々の
社会経済活動から得られるデータから測定するため,アンケート調査
のようなバイアスが発生する可能性は低い.本研究では,交通事故の
データを用いて,顕示選好法の一つであるヘドニック賃金法によりVSL
を測定する.
休憩(10分)
– 15:00-15:25
病床管理ー機械学習による在院日数の予測ー
竹内奏(神戸大学)
概要:日本の医療における課題として,国民医療費や医療需要の増加,
一部地域の医師不足等がある.これらを改善するために,限られた医
療資源の有効活用が求められている.入院初期における正確な在院日
数予測は,病床スケジューリングや入院費用の概算に対して有効であ
る.本研究では,患者データを機械学習し,在院日数予測モデルを構
築する.本発表では,その成果報告に加え,提案予定の病床スケジュ
ーリングの構想について紹介する.
※本研究は伊藤真理(神戸大学),小泉正樹(海老名総合病院),矢野明
美(海老名総合病院),松島俊輔(海老名総合病院),猪口貞樹(海老名総
合病院)との共同研究です.
– 15:25-15:50
ハイブリッド方式による看護師シフト作成
羽根田紗弥(南山大学)
概要:現在,ナーススケジューリング問題には多くの研究者が取り組
んでいるが,実用性,公平性,柔軟性の観点から看護師長の要求を満
たすシフトを作成することができない.そこで,本研究では,ナース
スケジューリング問題のハイブリッド法を提案する.本手法では,ま
ず,この問題を整数計画問題として定式化し,その解を求める.これ
は通常のナーススケジューリングの手法であり,その解は看護師長の
承認を得られないことが分かっている.そこで,第二段階として,第
一段階で得られた解を看護師長に承認されるように修正するために,
機械学習を使用する.これにより,整数計画法で求めたシフトを看護
師長が承認するように調整できることを期待する.
– 15:50-16:15
ナース・スケジューリングにおけるチーム編成の定量評価と現場デー
タとの突合せについてついて
伊藤 賢(静岡大学)
概要:ナース・スケジューリングとは「ナースの勤務表作成」の事で
ある.多くの場合,病棟の管理職が作成し所属する看護師の休み希望
と生活面への配慮,病棟運営に支障がないように作成をする.OR(Ope-
rations Research)の分野でも盛んに研究され,大きく貢献しているが
看護の現場においては「実用面の問題」がクローズアップされている.
本研究では,この部分をもう一度見直しを行っていて,勤務表の適切
な定量評価と骨格を崩さない程度のアルゴリズムによる改善が実用面
の問題に対して効果的に作用するという感触は得ている.今回は定量
評価項目である「チーム編成のパフォーマンス評価」のモデル構築と
現場で測定したデータを用いた妥当性確認の報告を行いたい.
休憩(10分)
– 16:25-17:25
※※講演※※
健康情報とメディアリテラシー―オープンアクセスデータを通して―
阪口昌彦(大阪電気通信大学)
概要:近年,健康・医療情報は医療機関における医療者などの専門家
から得られるだけではなく,ネット上から得ている場合も多い.しか
しながら,ネット上の情報は医療情報などに限らず質の担保が困難で
ある.また,質の定義でさえネット上では難しい.今後,健康情報を
能動的に管理し,活用していく世の中になるが,有用な知見となると
期待して過去の事例についてがん対策を中心に述べる.
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・問い合わせ先
mariito●opal.kobe-u.ac.jp (伊藤真理)
ogayu●tmu.ac.jp (小笠原悠)
●を@に変換してください