【開催案内】第300回 待ち行列研究部会(2月19日)

第300回 「待ち行列研究部会」

日時:令和4年2月19日 (土) 14:00~17:00
場所:オンライン
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テーマと講師

1.診療予約枠における予約人数設定のための最適化手法
市原 寛之(中部大学)

診察待ち時間短縮化の対策の一つとして,多くの病院で診療予約制の導入が進ん
でいる.ただし,その効率的な運用は難しく未解決な問題である.本発表では,
予約し来院する患者と予約せず来院する患者が混在する,一般的な診療予約制を
導入する病院において,午前や午後の診察時間帯に割り当てられる予約可能人数
の総数を,各患者の待ち時間が短くなるように,各予約枠へ配分する最適化手法
を報告する.本手法では,空き時間を考慮しないモデルから求まる,各患者の期
待待ち時間で定めた評価指標を用いる.本報告では,空き時間を考慮しないモデ
ルと,考慮するモデルにおける待ち時間を比較し,この指標の妥当性を議論する
予定である.また,本手法で得られる配分で,各予約枠の予約数を設定した際
の,各患者の待ち時間の計算結果について述べる.

2.Fredholm積分方程式を用いたEPQモデルの解析
中出 康一 (名古屋工業大学)

本研究では,有限区間の連続状態からなる離散時間マルコフ過程モデルを取り上
げる.平衡方程式が第2種Fredholm積分方程式となることを示し,状態推移強度
に関する分離可能性等の条件のもとで極限確率密度関数と境界状態の極限分布が
陽な形で求められることを示す.また,その応用例として,簡単なEPQ(経済性生
産発注量)モデルと,再加工を考慮したEPQモデルの解析をおこなう.この研究
はRubayet Karim氏(Jashore University of Science and Technology)との共同研究である.