「信頼性とその応用」研究部会 第3回研究会

【日時】2021年12月20日(月)15:00-17:00

【場所】広島大学工学部A1棟 および Zoom オンラインのハイブリッド開催

【プログラム】
開会挨拶(15:00-15:05)

講演1(15:05-15:55)
講師:佐藤 裕二 氏(法政大学)
題目:形式仕様と遺伝的アルゴリズムを組合せたMutation testingに関して
概要:本講演では最初に、強化学習手法としての進化計算とプログラム自動生成に関して紹介します。遺伝的アルゴリズムに代表される進化計算は一般的に確率的な探索手法としての印象が強いですが、その本質は強化学習の枠組みを利用した解探索にあります。また、遺伝的アルゴリズムから派生した遺伝的プログラミングは、元々、LISPプログラムを自動生成するために考案されたアルゴリズムであり、強化学習を行いながら移動ロボットの制御プログラムを自律的に生成するために利用されています。すなわち、進化計算はプログラムの設計自動化を考える際の選択肢の一つとなり得ることを紹介します。次に、試験的な試みとして、形式仕様と遺伝的アルゴリズムを組み合わせたテストケース生成法を紹介します。この方法では、遺伝的アルゴリズムを用いて形式仕様を再構築することで、Mutation testingを対象として、テスト対象のターゲットプログラムに対する小さい変更(mutant)を検知(kill)するためのテストケースを生成します。2種類の古典的な問題を用いて、提案手法がMutation testingに有効に作用する可能性があることを示します。

休憩(15:55-16:05)

講演2(16:05~16:55)
講師:相澤 宏旭 氏(広島大学)
題目:深層学習による異常検知の基礎と応用事例
概要:異常検知は正常な生成分布とは別の分布から得られた異常データを検知するタスクである.しかしながら,異常データの発生頻度は低く,その変動も大きいため,異常の特徴量設計が困難という問題がある.本講演では,この問題の解決に向けて提案された少量の異常データもしくは正常データのみから学習可能な深層学習ベースの異常検知手法を紹介する.そして,深層学習と異常検知による産業,医療,セキュリティ分野などへの応用の未来とその課題について議論する.

閉会挨拶(16:55-17:00)