2010・2011年度、日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部長をおおせつかった南山大学の鈴木です。日本OR学会の学会活動は、現在の経済情勢もあって会員が減少しています。支部の会員数も若干ですが減少しています。そういった環境の中で、中部支部は一昨年来、前支部長の大鑄先生(名古屋工業大学)のもとで、ORのマーケットを開拓するために新しい活動を始めました。この考えのもとで企画した中部支部が企画したシンポジウム、このWEBページの作成もその一環です。その他にも、支部独自に行った昨年の11月に開催したORのソフトウェアを紹介するワークショップ、賛助会員へのサービス事業は、ORの普及、支部の活動の活性化につながる可能性がありそうです。
ワークショップは、(株)サイテック・ジャパン、(株)構造計画研究所、(株)数理システムの3社のご協力を得て、それぞれの会社が販売しているORのソフトウェアについて、企業の実務家や大学の研究者・学生にその使用法を含めて紹介してもらったものです。参加者は予定の40名を超え大盛況でした。このワークショップでは、時間の制約があって、それぞれのソフトウェアのごく簡単な紹介しかできませんでしたが、今年度は実務にも応用できるような掘り下げた内容にできたらと考えています。賛助会員へのサービス事業は、ここ2,3年、中部支部では賛助会員に対して積極的な働きかけをしてこなかったという反省に基づくものです。昨年、大鑄前支部長と私とで、中部支部の賛助会員を訪問し、情報交換を行いました。そのうちの一社であるトヨタ自動車(株)とは継続的に技術情報交換会を開催しています。今後、賛助会員へのサービス事業をきっかけとして、より多くの中部地区の企業の方々に、ORに関心を持ってもらうような活動を行っていきます。
ORの普及ももちろんですが、学会の研究活動の活性化も支部の重要な活動目標です。幸い、中部支部に若手の研究者が集まりつつあり、大学を横断した研究室同士の交流の機運も芽生えてきました。これをうまく学会活動にむすびつけ、研究活動の活性化につなげたいと考えています。昨年度の大鑄支部長のもとでの活動を引き継ぎ、ORの普及も、研究活動の活性化もと欲張りなことを考えています。これらの活動は、皆様のご支援とご協力なくしてはこれらも実現は不可能です。特に、運営委員、研究幹事、庶務幹事、の皆様にはいろいろな面で支部活動を支えていただかなくてはなりませんが、どうぞよろしくお願いします。
日本OR学会中部支部長
鈴木敦夫