2025年度OR学会中部支部シンポジウムのご案内

 日本オペレーションズ・リサーチ学会中部支部では次の要領にて,2025年度支部シンポジウムを開催いたします.お誘いあわせの上,奮ってご参加をお願いいたします.

  • 最適化・統計モデリングによるシステム設計・保全のOR
  • 2025年12月6日(土)13:25-17:10
  • 対面およびオンラインでの開催
  • 愛知大学 名古屋キャンパス 研究棟19階 M1901(交通アクセス
  • 登録いただいた方にZoom会議室のURLをお知らせいたします.
  • 会員管理システムへ遷移します.
  • 13:25~13:30
     開会のあいさつ 中部支部 支部長 桑野 裕昭(金沢学院大学)

    13:30~14:30
     講演1 「多状態システムにおける最適配置探索のためのアルゴリズム」
     講演者 中村 太信(東海大学)

    14:45~15:45
     講演2 「コピュラを用いた確率モデリング ~信頼性工学での応用例~」
     講演者 太田 修平(神奈川大学)

    16:00~17:00
     講演3 「安全性と経済性を両立する保全スケジューリング ~次世代原子炉の設計のために~」
     講演者 伊藤 真理(神戸大学)

    17:00~17:05
     閉会のあいさつ 中部支部 副支部長 鈴木 淳生(名城大学)

    • 正会員 3,000円
    • 賛助会員 3,000円
    • 学生会員 0円
    • 非会員(一般) 5,000円
    • 非会員(FMES会員) 3,000円
    • 非会員(学生) 0円
    ※注意
    FMES(経営工学関連学会協議会)会員とは,以下の8学会の会員です.
    日本経営工学会(JIMA),日本オペレーションズ・リサーチ学会(ORSJ),日本品質管理学会(JSQC),日本信頼性学会(REAJ),研究・イノベーション学会(JSRPIM),日本設備管理学会(SOPE-J),経営情報学会(JASMIN),プロジェクトマネジメント学会(SPM)
  • シンポジウム終了後,会場周辺にて懇親会を計画しております.
    • 18:00~
    • 6,000円(当日現金支払い)
    • 会場周辺
    • 2025年11月28日(金)18:00までにシンポジウム参加申し込みサイトにてお申込みください.

【講演概要】

  • 講演1
    • 「多状態システムにおける最適配置探索のためのアルゴリズム」
    • 中村 太信 先生(東海大学 講師)
    • 信頼性の分野では,システム全体の信頼度を高めるための最適な設計や保全計画の最適化などに数理最適化の手法が有効であり,その応用が注目されている.しかし,システム信頼度の計算自体には指数時間の計算量を要するため,NP困難な組合せ最適化問題の中でも特に難しい部類に属する.したがって,分枝限定法や局所探索法などの汎用的な手法を単に適用するだけでは良い解を得ることは難しい.そこで,問題固有の性質を利用した(メタ)ヒューリスティック手法を設計することが,計算効率の向上と解の質の改善において重要である.本発表では,多状態システムにおける最適配置問題に着目し,問題の性質を活用した最適化アルゴリズムについて説明する.
  • 講演2
    • 「コピュラを用いた確率モデリング ~信頼性工学での応用例~」
    • 太田 修平 先生(神奈川大学 助教)
    • コピュラは,相関をもつデータのモデリングに有効な確率モデルであり,金融,計量経済学,医学,生態学,工学などさまざまな分野で利用されている.例えば2変量コピュラの応用例として,自動車の走行距離と保有期間の関係や,複数企業の株価変動のモデリングが挙げられる.前者のモデルは自動車の保証請求データの分析の,後者のモデルは株価予測の基盤となる.本発表では,コピュラの基本的な性質,パラメータ推定の方法,およびシミュレーションの方法を解説する.そして,信頼性工学におけるコピュラの応用例を紹介し,その有効性と今後の展望について議論する.
  • 講演3
    • 「安全性と経済性を両立する保全スケジューリング ~次世代原子炉の設計のために~」
    • 伊藤 真理 先生(神戸大学 准教授)
    • 次世代炉において安全性と経済性のバランスが取れた円滑な運転を実現するためには,保全活動を考慮した設計が不可欠である.安全性を確保するためには,機器の劣化に応じた適切な時期に保全を行う必要がある一方で,保全活動中は機器の運転を停止する必要があり,経済性の観点から不必要な保全活動は削減したいと考えられている.本講演では,原子力の技術開発機関との共同研究から得られた知見を基に,ナトリウム冷却高速炉の保全において安全性の制約を満たしつつ,経済性の最大化を実現する保全スケジューリングや,その解法として開発したメタヒューリスティックアルゴリズム,数値分析から得られた知見について紹介する.