支部特別講演および支部研究発表会(2011)報告

2012年3月10日(土)に中部品質管理協会第1研修室にて,支部特別講演および支部研究発表会が開催されました.

まず13:45から14件の研究発表が行われました.今回は新しい企画として,学生対象で優秀な発表に対して表彰(シグマフィールド賞)を行うことにしました.すべての発表が終わった後,中部支部に所属する審査員による投票によって最優秀賞および優秀賞を決定することとしました.

結果発表の前に,支部特別講演会を催しました.今回は名古屋大学大学院情報科学研究科の神保 雅一先生に「組合せデザインの情報通信への応用」というタイトルでご講演いただきました.組合せデザインは,実験計画法にその応用が見出されてから数十年が経過していますが,その間,符号理論との関係,暗号への応用とその適用範囲が広がり,最近では多元接続通信のための新たな組合せ構造の研究や,量子符号との関係も研究が進んできています.ご講演では,このような歴史的背景や,組合せデザインと情報通信の関係について身近な例を交えつつ分かりやすく解説してくださいました.
オペレーションズ・リサーチに関連する基礎理論とその応用について非常に興味深いお話を聞くことができ,有意義な時間を過ごすことができました.
 
そして,最後に優秀発表に対する表彰式が行われ,最優秀賞は山﨑 洋祐(名古屋大学)さんらの「排他制約付きナップサック問題に対する解法」,優秀賞は森 翔太郎(豊橋科学技術大学)さんらの「日本プロ野球を対象とした総移動コスト最小化試合スケジュール作成手法の検討」でした.なお山﨑さんには,シグマフィールド社よりOR学会年会費相当分の副賞がプレゼントされました.

 
 山﨑さんと指導教員の柳浦先生        優秀賞受賞の森さん