2023年度 関西支部シンポジウムのご案内

2023年度日本OR学会関西支部シンポジウム

主催:日本オペレーションズ・リサーチ学会関西支部
共催:大阪大学大学院工学研究科
協賛:システム制御情報学会
実行委員長:巽 啓司(大阪大学)

テーマ:DX化による人々の行動の変容
日 時:2023年12月20日 13時~17時
会 場:大阪大学中之島センター
形 態:対面形式
参加費:無料

参加申込フォーム (12月19日(火)まで) にご記入ください.
参加申し込みをされずに当日参加することも可能です.その場合は受付にて記帳をお願いします.

懇親会申込フォーム(12月13日(水)まで)

趣 旨
DX(Digital Transformation)は,進化し続けるデジタルテクノロジーが人々の生活をより豊かに変革することを意味します.日本においてもすでにDXの導入は進められており,ビジネスモデルや産業構造などに変革をもたらすだけでなく,私たちの日常の生活空間において,ユビキタス,ICT,機械学習やAI技術の浸透がすすみ,人々の行動を変えつつあります. 今後は,オペレーションズ・リサーチ技術の適用や,定式化・モデル化においてもその変容を十分に考慮する必要があります.
そこで,本シンポジウムでは,駅や道路といった公共交通施設の場や,より私的な生活空間において,人々の認識や行動の変容を招く様々なDX技術や,技術により変容しつつある人々の行動や認識,今後考えられる展望についてご講演いただきます.

講演内容

13:05~14:00 組織間連合学習による銀行不正送金検知の取組み
小澤 誠一先生(神戸大学)
組織の機微なデータを他組織と共有しなくても、高度なAIを協調して構築できる連合学習は、プライバシー保護を重視する社会実装に不可欠な技術である。連合学習の有望な応用として、特殊詐欺の被害口座やマネーロンダリングを行う不正口座を検知する社会課題がある。銀行の顧客口座情報や取引履歴は、いわゆる要配慮個人情報に該当し、金融機関が組織間を超えてデータ提供することは極めて難しい。しかし、メガバンク以外の銀行が十分な不正口座のデータを確保することは簡単ではない。本講演では、このような背景から行っている連合学習の銀行不正送金検知への応用の取組みついて紹介し、連合学習の今後の課題について述べる。

14:05~15:00 形式概念分析と機械学習による交通事故の分析と予測
榊原 一紀先生(富山県立大学)
富山県警察本部と富山県立大学は,交通事故データを活用した交通事故分析・予測システムの構築を目的とした共同研究協定を結んでいる.そこでは,気象や地理属性,人流,さらには事故概況を表すテキストといったマルチモーダルなデータを統合し,データ駆動による事故発生モデルを構築することを試みている.

15:05~16:00 大阪駅(うめきたエリア)におけるイノベーションへの挑戦
小森 一様 (JR西日本)
JR大阪駅の北側に隣接するうめきた地区では,うめきた2期地区「グラングリーン大阪」の開発プロジェクトが進められている.これに合わせて,JR西日本グループでは東海道線支線地下化・新駅設置事業を進め,2023年3月18日,「大阪駅(うめきたエリア)」を開業した.大阪駅(うめきたエリア)におけるイノベーションへの挑戦をテーマに,うめきたに導入した新たな技術・サービスと,今後の新しい価値創造に向けた取り組みについて紹介する.

16:05~17:00 ウェアラブルセンシング・情報提示と行動変容
寺田 努先生(神戸大学)
ウェアラブルセンシングの普及に伴って,人間の様々な状況がわかるようになりつつある.状況がわかることで,健康管理や情況判断にとって有用な行動変容を起こせる状況になりつつある.そのような状況を歓迎する一方で,センシングや情報提示は気づかないうちにユーザの行動を誘導している可能性もある.本講演では,センシングで何がわかるのか,それを見ることによって我々に何が起こりうるのか,をメリットデメリット両面の立場から議論する.

問合せ先
大阪大学大学院工学研究科 巽 啓司(シンポジウム実行委員長)
E-mail:tatsumi(at)eei.eng.osaka-u.ac.jp
ただし,(at) を @ に変えて送信してください.