2022年度 関西支部シンポジウム(2022/12/10)のご案内(第二報)

2022年度 関西支部シンポジウム(2022/12/10)のご案内(第二報)

【シンポジウム概要】
テーマ:モノづくりDXに貢献するマネジメント技術
日 時:2022年12月10日(土)13:30-17:30(予定)
場 所:中央電気倶楽部 511号室
   〒530-0004 大阪府大阪市北区堂島浜2丁目1?25
   https://www.chuodenki-club.or.jp/
   形 態:現地およびZoomによるハイブリッド式(予定)
参加費:無料
趣 旨:こちらをご覧ください.

【基調講演】
・題 目:製造現場におけるIoT/DXを考慮した生産システムの開発
・講演者:荒川 雅裕 氏(名古屋工業大学・教授)
・要 旨:
現在では製造現場へのIoT導入は当然のこととされており,多くの工場ではIoTの導入により作業の効率化から生産性向上,人員削減などの効果が広く得られている。また,最近では自社開発したIoTシステムの市販化が進めており,導入も広まっている。一方で,多品種少量生産が進み,個別受注に近くなるとともに製品のライフサイクルが短くなる環境に対しては,効果的なIoTシステムを開発を生産システムの運用と合わせて考える必要がある.本講演では,製造現場へのIoTシステムの導入とシステム運用の著者の考え方を説明し,その後,開発を進めている画像処理を利用する工程分析と改良機能を考慮したシステム開発の事例を紹介する.

【講演(生産分野)】
・題 目:作業負担軽減や作業性向上を目的とした異常検知に基づく姿勢や動作の問題点の検出
・講演者:平内 和樹 氏(労働安全衛生総合研究所・研究員)
・要 旨:
人間工学は作業負担軽減を目的とし,使用する工具等または作業を評価・改善するために使用される.機械による自動化が進む現在のモノづくりの現場では,依然として人力で行われる低負荷・高反復の作業や保守点検作業など特殊な作業場面が人間工学評価の対象である.しかし,実績ある人間工学評価法は現在の特殊な作業場面の評価に向かず,新しい評価法の開発が求められている.そこで,機械学習の応用分野の1つである異常検知に着目し,人間の姿勢や動作から作業性を低下させる要因や身体負担を増加させる要因を抽出する手法の開発に取り組んだ.本発表では,代表的な人間工学評価法の概要と課題について述べ,開発手法の概要について紹介する.

【講演(品質分野)】
・題 目:モノづくりのスマート化に資する品質管理の方法に関する一考察
・講演者:竹本 康彦 氏(近畿大学・理工学部・機械工学科・准教授)
・要 旨:
モノづくりの分野は社会情勢から大きな変革が求められている.そのひとつとして,モノづくりにおけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進は大きな課題である.特に,モノづくりにおけるDXの中心は「データ」である.製造現場に存在するデータをうまく活用することに注目されている.本講演では,品質管理に関する現在の事例を簡単に紹介しつつ,従来の数理統計的手法に加え,統計科学や機械学習の方法を用いた品質管理の研究について紹介する.

【講演(信頼性分野)】
・題 目: ソフトウェア信頼性とセキュリティのための時系列ベースの深層学習
・講演者:鄭 俊俊 氏(大阪大学大学院・情報科学研究科・特任助教)
・要 旨:
近年,様々な時系列データへの深層学習の応用が広がっている.本発表では,時系列データを用いた深層学習によるマルウェア分類やソフトウェア信頼性予測について着目する.マルウェアはシステムセキュリティに対する主要な脅威であり,システムの信頼性に大きな影響を与えている.APIコール列ベースのリカレントニューラルネットワーク(RNN: Recurrent Neural Network)モデルはマルウェア検出・分類において大きな注目を集めている.しかし,従来のRNNには, 長いAPI コール列を処理時に勾配消失の問題が存在する.一方,ソフトウェアの信頼性予測は,ソフトウェア開発管理上で極めて重要な課題である.従来の深層学習ベースの手法は,学習データが不十分な場合において学習不足の問題点などが残っている.そこで,本発表はデータエンハンスメント・拡張や注意機構の観点から深層学習モデルについて紹介する.

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