特別講演1
日時:2026年9月10日(木)13:20-14:20
会場:京都大学百周年時計台記念館 百周年記念ホール
※本講演は一般公開といたします。研究発表会参加者以外の方は、講演会会場入り口付近に記載台を用意いたしますので、そちらにご記帳の上、ご参加ください。
講演者

古賀 伸彦 氏
(トヨタ自動車)
略歴
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平成3年4月 トヨタ自動車入社
平成13年1月 トヨタモーターヨーロッパ 欧州技術法規渉外 マネージャー(2005(平 17).12 まで)
平成27年1月 技術統括部長
平成28年4月 未来創生センター 統括部長
平成31年1月 未来創生センター長(現在に至る)
令和3年3月 株式会社豊田中央研究所 顧問
令和3年6月 同社 代表取締役CEO 就任(現在に至る)
令和7年5月 学校法人中部大学評議員(現在に至る)
講演内容
答えを急がず、問いを育てる ―「何を解くか」から始める産学連携―
概要:
技術は進み、選択肢は増えたが、何が正解かは以前にも増して見えにくくなった。正解が見つからない時代に必要なのは、より速く解くことではなく、解くに値する問いを立てることではないか。本講演では、トヨタ記念病院における自律搬送ロボット導入プロジェクトを題材に、この考えを検討する。当初「搬送の効率化」として定式化された問題は、現場に張り付いた開発者と看護師の遠慮のない本音の交差を通じて、「医療者が患者と向き合う時間の創出」へと書き換えられていった。目的関数の外にあったのは、”モノと情報の流れ”ではなく、こころの流れ――「自分以外の誰かのために」という、相手を思いやる想いだった。それは、トヨタがモノづくりの原点に置いてきたものでもあった。この経験が示すのは、産学連携の鍵は、どちらか一方の正しさや貢献ではなく、互いの視点を率直にぶつけ合いながら、双方で問いを育てていける「場と関係性」にあるということではないだろうか。講演後半は、対話型AIを交えた質疑の時間とし、会場の皆さんとも「何を解くか」から共に考える対話を重ねたい。
特別講演2
日時:2026年9月10日(木)14:30-15:30
会場:京都大学百周年時計台記念館 百周年記念ホール
※本講演は一般公開といたします。研究発表会参加者以外の方は、講演会会場入り口付近に記載台を用意いたしますので、そちらにご記帳の上、ご参加ください。
講演者

室田 浩司 氏
(京都大学 成長戦略本部長)
略歴
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1985年 市川毛織(株) (現 イチカワ株式会社) 入社
1990年 日本インベストメントファイナンス(株)(現 大和企業投資株式会社)入社
2007年 投資企画部長
2008年 国際本部部長
2012年 大和企業投資(株) 関西支社長
2013年 京都大学大学院医学研究科 特任教授(医学URA室長)
2016年 京都大学イノベーションキャピタル株式会社 代表取締役社長
2020年 京都大学 産官学連携本部長
2024年 京都大学 成長戦略本部長 現在に至る
講演内容
京都大学におけるイノベーション創出とグローバル展開への挑戦・貢献
概要:
京都大学では、イノベーションの社会実装に向けて様々な独自の取り組みを試行錯誤を繰り返しながら、推進してきた。この諸活動の成果は学外や海外からも高く評価されており、これらの諸活動は、今ではスタートアップを含む日本の大学発イノベーション創出を牽引するまでに至っている。
一方で、日本全体の大学発イノベーション創出を加速させるには、さらなる挑戦が望まれる。中でも、日本のイノベーションをいかに世界展開していくべきかは最も大きな課題と認識している。この度、本学は国際卓越研究大学に採択されることとなったが、真に国際卓越研究大学となるためには、イノベーションの社会実装も国際展開を見据えた活動が必携である。
本講演では、これまでの京都大学のイノベーション創出活動を振り返りつつ、国際展開を強化するために現在取り組んでいる諸活動とこれからの展望を、ご参加される方々と共有できる機会とさせていただくことができれば幸甚である。
特別講演3
日時:2026年9月11日(金)13:00-14:00
会場:京都大学国際科学イノベーション棟 HORIBA シンポジウムホール
※本講演は一般公開といたします。研究発表会参加者以外の方は、講演会会場入り口付近に記載台を用意いたしますので、そちらにご記帳の上、ご参加ください。
講演者
小野 廣隆 氏
(名古屋大学)
講演内容
多様な組合せ的問題に対するアルゴリズム設計論
概要:
NP困難な組合せ最適化問題に対するアルゴリズム設計は,理論と実践の両面で大きく進展してきた.近似アルゴリズム,パラメータ化アルゴリズム,指数時間アルゴリズムなど,多様な方法論が整備され,一見すると,もはや研究すべきことはあまり残されていないかのような感覚にとらわれることさえある.しかし,本当にそうだろうか.
組合せ的な構造をもつ問題は,実行可能解や最適解を一つ求めるという典型的な形に限られない.複数の主体が相互作用するゲームや均衡の問題,状態を繰り返し変化させる遷移問題,解の一意性や多様性を問う問題などでは,何を「解」とみなし,どのような計算保証を求めるべきかが,問題ごとに異なる.また,クエリー型計算のように,入力がすべて明示的に与えられるとは限らず,どの情報をどの順序で問い合わせるか自体がアルゴリズム設計の中心となる計算モデルもある.
本講演では,これまで小野が取り組んできた組合せ的問題のうち,必ずしも通常のNP型問題の枠組みには収まらないものを題材として,それぞれの問題における解概念,計算量,アルゴリズム設計について紹介する.
