2025年度第3回講演会・研究会

日時: 2025 年 12 月 6 日(土)

14:20 ~ 16:30 場所: ハイブリット式開催

オンサイト: ウェルとばた (https://www.wel-tobata.jp/)

Zoomオンライン会場:別途連絡

 

1.14:20~15:20 (質疑応答時間込み)

講演者:堀口 正之 様(神奈川大学)

タイトル:推移法則未知の区間型ベイズマルコフ決定過程について

概要:マルコフ決定過程は、システムの状態観測値を時系列データとして扱い、観測値に基づく一連の行動選択と利得関数値あるいはコスト関数値による累積値を様々な評価基準の下での多段意思決定過程として定式化し、最適な振る舞いとしての政策と、そのもとでの最適な評価値を求めるための最適化アルゴリズムを構築する研究分野であり、これまで多くの計画数学の研究者がこの分野の研究に取り組んでいる。本発表では、マルコフ決定過程を構成する要素(状態空間、決定空間、利得関数(コスト関数)、推移法則)について概観し、実際的問題への様々な応用事例を紹介するとともに、講演者が取り組んでいる統計的手法による最適化アプローチの解説をする。

休憩  15:20~15:30

2.15:30~16:30 (質疑応答時間込み)

講演者:井上 寛 様(九州産業大学)

タイトル:「ℓ₁ノルム最小化に基づく非線形モデリングとその応用の提案」

概要:基底展開法に基づく非線形回帰モデルは,複雑な非線形構造を内包する現象を分析するために有用なモデルである.現象の非線形構造を捉えるために,多数の基底関数を用いた大規模モデルを仮定する場合、モデル推定の際にしばしば不良設定問題が生じる。この問題を解決するために、様々な分野において広く用いられているL1 型の正則化法がある。しかし、ノイズの大きい複雑な非線形構造を有するデータに対しては、基底関数の適切な配置・設定が難しく、推定したモデルの予測精度や安定性において、十分な結果が得られない場合がある。本報告はこの問題を解決するために、圧縮センシングを非線形回帰モデリングに適用することを提案する。また、数値実験を通して従来法と比較し、提案手法の有用性を検証する。