2024年度第1回講演会・研究会
日時: 2024年 7月 27日(土)14:00 ~ 16:15 場所: ハイブリット式開催 オンサイト会場:福岡大学 文系センター15階第6会議室 https://www.fukuoka-u.ac.jp/aboutus/facilities/map.html Zoomオンライン会場:別途連絡 講演 1.14:00~15:00 (質疑応答時間込み) 講演者:木村慧 様(九州大学) 題目:単位係数二変数不等式制約からなる整数線形最適化問題の永続性 概要: 整数線形最適化問題とは,線形関数を線形不等式制約の下で最小化(あるいは最大化)する整数解を 求める問題であり,オペレーションズ・リサーチ分野における基礎的かつ重要な問題である.この問 題に対する主要なアプローチの一つとして,線形緩和,すなわち,整数解でなく実数解を求める問題 を考えるアプローチがある.この線形緩和が永続性をもつとは,線形緩和の任意の(実数)最適解に 対し,その整数値を取る変数の値が一致するような元問題の(整数)最適解が存在するときにいう. 本研究では,永続性を強めた近傍永続性という概念を定義し,単位係数二変数不等式制約からなる整 数線形最適化問題のクラスが,その線形緩和が(近傍)永続性をもつ整数線形最適化問題のクラスと して極大であることを示す.また,系として,固定パラメータ容易性に関する結果を示す.本研究は 中山鼓太郎氏との共同研究である. 休憩 15:00~15:15 2.15:15~16:15 (質疑応答時間込み) 講演者:奥野貴之 様(成蹊大学) 題目:一般化レーベンバーグ・マルカート法の計算量解析と局所収束性について 概要: レーベンバーグ・マルカート(LM)法は非線形最小2乗問題を解くための連続最適化手法の一つであり、 線形近似した関数の2乗ノルムをさらに正則化した凸2次関数の最小化を反復する手法である. LM法 は1944年に発表された古典的な手法ながらも、その優れた収束性から多分野に渡り活用され発展して きた. 本講演では、機械学習分野で現れる大規模問題を想定し, 上述した2次の部分問題を解くのに加 速勾配法を用いたLM法の局所的収束性と計算量解析に関する研究とその発展について述べる. なお本 研究は東京大学の丸茂直貴氏、武田朗子氏との共同研究を含む。