講演1 (13:40 ~ 14:40)
高田 陽介 氏 ((株) オプティマインド)
講演者紹介
- 2015年3月 名古屋大学大学院情報科学研究科 計算機数理科学専攻 博士課程前期課程 修了
- 2017年4月 名古屋大学大学院情報学研究科 数理情報学専攻 博士課程後期課程 入学
- 2017年 合同会社オプティマインド(現:株式会社オプティマインド) 加入
- 2023年3月 名古屋大学大学院情報学研究科 数理情報学専攻 博士課程後期課程 単位取得満期退学
学生時代から組合せ最適化を専門とし主にメタヒューリスティクスを用いた汎用解法の開発を軸として研究を行ってきた。現在は株式会社オプティマインドに所属し物流のラストワンマイル向け自動配車サービス「Loogia」を開発する。
題目.ラストワンマイル配送計画システムによる2024年問題への対処
講演概要
物流のラストワンマイルと呼ばれる領域では物量増加と人手不足が重なり物流自体の持続可能性が危ぶまれています。組合せ最適化技術を活用して物流の社会課題を解決しようとする中で「現場で使える最適化システム」を作るために我々が取り組んできたことを紹介します。
講演2 (14:40 ~ 15:40)
山中 寿登 氏 ((株)構造計画研究所)
講演者紹介
- 2017年3月 九州大学経済学部 経済工学科 卒業
- 2017年4月 名古屋大学大学院情報学研究科 数理情報学専攻 博士課程前期課程 入学
- 2019年3月 名古屋大学大学院情報学研究科 数理情報学専攻 博士課程前期課程 修了
- 2019年4月 株式会社構造計画研究所 入社
学生時代は主に近似アルゴリズムなどの研究を行い、OR技術で少しでも世の中のムダをなくしたいという想いで(株)構造計画研究所に入社。入社後は主に配送に関する業務に従事し、顧客の課題解決に取り組んでいる。
題目.現場の課題を解決するOR活用事例
講演概要
本講演では主に青果物(野菜)の輸送に関する取り組みについて紹介します。青果物輸送は、新鮮な野菜を消費者に届けるため、収穫してから消費者に届くまでのリードタイムが非常に短いのが特徴であり重要です。また、収穫量が天候に大きく影響を受けるため、当日にならないと正確な輸送量が決まらないことも輸送計画を難しくする一因となっています。
働き方改革により、これまで以上にトラックドライバーの拘束時間に制限がかかる中で、青果物の安全・安心・新鮮を維持しながら効率的な青果物輸送を実現するため、顧客とともに弊社が取り組んできた活動をご紹介します。
また、上記に加え、弊社でのその他の取り組みについても簡単にご紹介します。
講演3 (15:55 ~ 16:55)
吉良 知文 氏 (九州大学)
講演者紹介
- 2012年3月 九州大学大学院数理学府 数理学専攻 博士後期課程 修了
- 2012年4月 中央大学研究開発機構 専任研究員
- 2012年12月 秋田県立大学システム科学技術学部 流動研究員
- 2013年4月 東北大学大学院経済学研究科 専任講師
- 2014年9月 九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 准教授
- 2017年4月 群馬大学学術研究院 准教授
- 2023年10月 九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 准教授
「応用が理論を鍛える」という信念のもと、社会的課題の解決に挑戦し、社会的課題の現場と協働しながら数理技術の開発を行っている。
題目.ORで支援:担い手に優しい、競争から共創への物流改革
講演概要
我が国の物流に資する二つの成果を紹介します。一つは、物流インフラとしてのパレットレンタル網(シェアリング)の最適化です。最小費用循環流を求めることで運用計画(回収、洗浄、リバランス、納品)を改善しています。もう一つは、共同輸送マッチングシステムの開発です。協力効果が高い共同輸送の組合せを瞬時に全列挙することを実現しています。混載輸送(RAMP 2022等で報告した三角輸送とは異なる形態)に焦点を当てて、最近の成果を紹介します。
※日本パレットレンタル株式会社(賛助会員)との共同研究です。
講演4 (16:55 ~ 17:55)
野々部 宏司 氏 (法政大学)
講演者紹介
- 2000年3月 京都大学大学院情報学研究科 博士後期課程修了 博士(情報学)
- 2000年4月 京都大学大学院情報学研究科 助手
- 2005年4月 法政大学工学部 専任講師
- 2006年4月 法政大学工学部 助教授
- 2008年4月 法政大学デザイン工学部 准教授
- 2013年4月 法政大学デザイン工学部 教授
組合せ最適化問題に対するメタヒューリスティックアルゴリズムの開発を主要テーマとして、数理最適化アルゴリズムとその応用に関する研究に従事。
題目.組合せ最適化問題に対する実用的アプローチ
講演概要
社会情勢の変化の影響もあり、さまざまな分野で組合せ最適化問題を解く必要性が高まっています。今日では、最適化ソルバーやシステム開発環境などの便利なツールを利用することで、最適化問題を「とりあえず解いてみる」ことが容易になっていますが、実務の場において、とくにソフトウェアを部分的にでも実装する可能性がある場合には、各種ソルバーやライブラリに加え、列生成法やメタヒューリスティクスといった枠組みの利用も選択肢となります。実務上の要件や問題の構造を考慮して、適切な手法を選択することが重要であるといえます。本講演では、組合せ最適化問題を解くための代表的なアプローチについてお話しします。